「地立おもしろい学校」(以下、おも校)は、お笑いの学校ではありません。 「おもしろい(面白い)」という言葉の語源は、暗くて長いトンネルや暗闇から抜け出して、目の前(面)がパァーと明るく(白く)なること。 わからなかったことがわかった時に自然と出る笑顔は、学ぶことやわかることの「おもしろさ」に出会えた証です。

ちなみに「地立(ちりつ)」とは、公立でも私立でもなく、子ども達を「地域」全体で育てていく学校、という意味でつけたオリジナルの呼称です。 ここでいう「地域」とは、その子を取り巻く「環境(家庭・親・学校・友人など)」のこと。 家庭だけでもなく、学校だけでもなく、おも校だけでもなく、その子の環境全体(地域)が一体となってサポートしていく、それがおも校の方針です。

近年、少子化で子どもの数が右肩下がりに減っているのに対し、不登校児の数は右肩上がりに増えています。 その背景には何があるのでしょう。 もちろん、学校へ通うことだけが正しいことではなく、でも、だからといって「学ぶ」ことまでやめてしまっては生き抜いていけない。 本来、学ぶことは楽しいことであり、分からなかったことが分かるようになることは「おもしろい」ことのはず。 そして「おもしろい」とは、自分の人生を照らす光であるはずです。 不登校の問題は、子ども本人だけの問題ではなく、親も含め、子どもを取り巻く環境全体に対する宿題です。




学校は社会の練習場です。 社会には当然のように理不尽なことや不平等なことがたくさんあります。 それらを避け続けるにも限界があります。 逃げ続けることもできないでしょう。 だからこそ、理不尽なことや不平等なことに対する耐性力、対応力、適応力、順応性などを身につけなければなりません。 筋肉痛にならないと筋肉が育たないように、あえて小さな傷つきを経験させ、そこから多くを学び、大きく成長させることが大切だと考えています。

また、おも校は、「逃げ場所」ではありません。 嫌なことや苦手なこと、面倒なことなどから逃げていいのは、最終手段の段階のみです。 学びや成長に必要なことを、学校以外で身につけるための場所です。 学びに関しても、おも校は、答えだけを教える場所ではありません。 大切なのはその「過程」。 子ども自身に考えさせる機会と時間を与え、自立性や自律心を育てます。

おも校は、おもわず口が真ん丸に開く驚きの体験を生み出す場所であり、学ぶこと、見つけること、知ること、わかることのおもしろさを、子どもも大人も一緒になって、遊んで学んで見つけていくための、ちょっと変わった小さな学校です。 おも校では、子どもも大人も一緒になって、遊びながら学び、学びながら遊びます。 効率よく確実な「学び」を得るために、「遊び」を大切な手段として捉え、様々なカリキュラムを実践しています。 学校へ戻ることを推奨しているわけではありませんが、将来の選択肢を増やすため、「学校へ戻れるレベル」を目指して指導しています。

はじめからそこに「おもしろい」があるのではなく、みんなの「おもしろい!」が少しずつ積み重なっていくことで、やがてステキな「おもしろい学校」が育っていきます。 きっと私たちの誰もが、自分の未来を自由に創造できるはず。 そのために、色んなモノやコトを見つけて、知って、学んで、わかって、そうやって目には見えない風をつかまえて、少しずつ、自分のペースで育っていく。

「地立おもしろい学校」というプロジェクトは、小さな学校の大きな挑戦であり、みんなの夢見る心を風や力に変えて進む希望の船であり、そして何より、お気に入りの部屋着のような場所でありたいと思っています。




どんな未来がやってくるかは、誰にもわかりません。 でも、どんな未来がやってきても柔軟に対応していける方法はちゃんとあります。 おも校は、自分の未来を自由にデザインするための術を身に着け、方法を学ぶ場所です。

夜空に輝く星は、ひとつとして同じものはありません。 わたしという星も、あなたという星も、この世界にたったひとつです。 でも、星は自分から輝くことはできません。 照らしてくれる誰かがいてはじめて、光輝くことができます。 「面( おも)」の前を「白(しろ)く」照らしてくれる誰かに出会える。 おも校は、そんな学校でありたいと思います。